江戸太神楽 丸一仙翁社中

演目

小冊子「江戸太神楽」(発行:昭和五十五年五月十五日 著者:十二代家元鏡味小仙)に下記のような記述があります。

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太神楽の演じるレパートリーは昔から十三番といわれている。それぞれ名義があって、曲にも変化がある。つぎにその太神楽十三番を記しておく。

曲撥・・・撥(曲撥)の曲取りで、三本四本五本と差別があり、四十八手の取分けがある。
曲鞠・・・太神楽の表芸で鞠の曲取りだが、これにも三つと七つまでの取分けがある。
傘の曲・・・傘の上へ茶碗や曲物又は鞠などを乗せていろいろに廻す曲芸。
長撥の曲・・・普通の撥と長い撥との取り分けで神楽師方では秘伝もの。
羽子板相生の曲・・・羽子板二枚と鞠の曲。
花籠鞠の曲・・・何方も御存知の籠と鞠の使い分け。
相生茶碗の曲・・・茶碗二つと鞠の取り分け。
五階茶碗の曲・・・茶碗を長竿の上へ左右に積上げる。
水雲井の曲・・・長竿の先へ茶碗を乗せてその中から水を八方に散らし、終わりに紙吹雪を出す。

以上の九番が普通の曲芸である。つぎに太神楽としては是非なくてならぬものが四番ある。

天鈿女の舞・・・名前は勿体振っているが、その所作には、お多福の面を冠り、相手とからんで、可笑味沢山の振りを演ずるのである。仲間でこれを磐戸開きの故事を演ずるのだといい伝えている。
鹿島の舞・・・白丁を着た道化師が親方を祈祷する。そのあと「粟の餅じゃ、こう搗きな」といって餅つきのまねをする。すこぶる諧謔を極めたものだが、これも天鈿女の舞と同じく、鹿島の事触れになぞらえたものである。
末広一万燈の立物・・・造り物で頂上に閑古鳥のある万燈で、太神楽では、最後の技芸となっているので、その飾りつけはなかなか美事なもので、丈を一丈二尺として、これを四段につぎ分ける。この万燈は熱田神宮の御祓となり、家内安全、祈祷の神事として、太神楽を呼ぶ家は何処でもこの万燈を所望する。ほかの曲芸は省いても、この末広一万燈だけは是非演じなければならぬことになっている。ただし、いま東京ではこれを演じるところは少ない。
悪魔除獅子の舞・・・番組には目出度く縁起を祝って、「祝寿獅子舞」と改め、はじめに演じることとなっている。
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上記には現在私どもが演じていないものも含まれております。現在の私どもの主な演目の写真を下記に掲載いたしました。

注:一回の公演で全ての演目を演じるわけではございません。時間、場所等の状況に応じて出演者自身が厳選したものを演じます。

寿獅子舞
寿獅子舞

傘の曲
傘の曲

五階茶碗の曲
五階茶碗の曲

土瓶の曲
土瓶の曲

曲撥
曲撥

一つ鞠の曲
一つ鞠の曲

輪の組取り
輪の組取り

曲独楽
曲独楽

花籠鞠の曲
花籠鞠の曲

水雲井の曲
水雲井の曲

祭囃子
祭囃子